静岡市議会 1999-12-14
旧静岡市:平成11年第5回定例会(第5日目) 本文 1999-12-14
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時開議
◯議長(
杉山三四郎君) ただいまから会議を開きます。
本日の
会議録署名議員は、若林章司君及び石津耕三君を指名します。
まず、報告があります。
監査委員から平成11年10
月分現金出納検査の結果報告書並びに
市立小中学校及び幼稚園の
定期監査等の結果報告書が送付されましたので御報告します。
……………………………………………
監第 120 号
平成11年11月30日
静岡市議会議長 杉 山 三四郎 様
静岡市
監査委員 松 下 知 弘
同 青 木 富士雄
同 池ケ谷 恒 雄
同 南 条 博
平成11年10
月分現金出納検査の結果につい
て(報告)
地方自治法第 235条の2第1項並びに
監査委員に関する条例第7条の規定に基づき行った結果は次のとおりである。
記
1
現金出納検査調書及び会計諸帳票の預金残高を
金融機関の
残高証明書、預金証書及び伝票と照合
した結果一致していた。
2
現金出納検査調書と
会計伝票を抽出照合した結
果係数は適正であった。
3 現金在高及び保管状況
(以下略)
……………………………………………
監第 127 号
平成11年12月3日
静岡市議会議長 杉 山 三四郎 様
静岡市
監査委員 松 下 知 弘
同 青 木 富士雄
同 池ケ谷 恒 雄
同 南 条 博
定期監査等の結果について(報告)
地方自治法第 199条第2項及び第4項の規定による監査を行ったので、その結果を同条第9項の規定により次のとおり報告します。
記
監査の種類
定期監査等
監査の対象
市立小学校全59校、
市立中学校全27校、
市立幼稚園全9園
監査の範囲 平成11年度(平成11年4月1日~平成
11年度8月31日)における
事務事業の執
行
監査の方法 1 予備監査(帳票簿冊の審査、施設
の
管理状況)
(1)
監査委員事務局職員による提出書
類審査
全小、中学校、幼稚園を対象とし
て実施
(2)
監査委員事務局職員による帳票簿
冊の審査
小学校19校、中学校10校、幼稚園
2園を抽出して実施
2 本監査(説明聴取、質疑、視察)
(以下略)
─────────────────
日程第1 認第2号 平成10年度静岡市各
種会計歳入歳出決算の認定について
2 ◯議長(
杉山三四郎君) 直ちに日程に入ります。
日程第1、認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定についてを議題とします。
ただいまから各
常任委員長の報告を願うことにします。
まず、
経済消防委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
経済消防委員長 田 形 清 信
本委員会に付託された認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分は、審査の結果、認定すべきものと決定したから報告する。
……………………………………………
〔16番
田形清信君登壇〕
3 ◯16番(
田形清信君) おはようございます。ただいま上程されました
経済消防委員長報告を行います。
ただいま上程されました認第2号平成10年度静岡市
会計歳入歳出決算認定中
経済消防委員会所管分につきまして委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑のありました主なものは、まず、高年齢者及び障害者等を雇用した事業所に支払われる
雇用奨励金の状況について質問があり、10年度当初予算では約 4,000万円計上していたが、事業所の雇用状況あるいは就業していたが何らかの事情で途中退職なさる方があった等により実績が約 2,300万円となったものであるとの答弁がありました。
次に、
産業振興基金積立金の状況及び運用益の目的について質問があり、この
基金積立金は、平成7年度施行の
産業振興基金条例に基づき
地場産業界などからの寄附金等を財源に積み立てを行っていくもので、この積み立ての目的は、
中小企業者の新商品、新技術及び
デザイン開発事業、人材育成、
各種展示会、
情報収集等が運用益の目的となっている。
積立目標額を5億円程度とし、現在約4億円が積み立てられ、12年度で完了する計画になっている。また、基金の果実の運用については、13年度以降、有効な利活用を検討していきたいとの答弁がありました。
これに対し、積立金の使途については事業を推進するための経費として運用されるよう
要望意見がありました。
次に、
中小企業金融対策の小口資金、季節資金、
地場産業振興資金の不用額の分析はしているかとの質問に、平成10年の10月に国の
金融安定化特別保証制度が導入され、そちらに資金需要が流れていったこと。また、
地場産業振興資金の過年度分の残債についても、借り主の事情で繰り上げ償還されたため、これも不用額の一部を占めている。また、融資を受けたが返済不能になったもの等の事情の掌握については、県の
信用保証協会等に問い合わせをしても、個人情報であり、情報の提供はしてもらえないとの答弁がありました。
これに対し、
申請件数と実際融資した件数、融資したものが返済されなかった事故件数についての掌握はできているかとの質問に、
申請件数と実際融資した件数については掌握しているが、一度融資してから返済前の経過は、仮に返済不能になったとしても、県の
信用保証協会の中で処理されているので、そのような情報は市には伝わってきていないが、返済不能、代位弁済になっているものについての情報を得るということの必要性も感じているとの答弁がありました。
次に、
リバウェル井川スキー場及び山間地にある温泉場の
観光施設入場者が年々減少傾向にあるが、この
誘客対策に対しての質問があり、
リバウェル井川スキー場については、平成元年にオープンし、平成2年度をピークに減少している。その主な理由は、ゲレンデの規模等が
初心者向きであること、
交通アクセスが困難なこと、また、景気低迷でスキー客の減少等がある。また、温泉の入り込み客についても、近隣の市町村に施設の充実した
温泉浴場等が増加し、お客が分散し減少している。今後は施設の充実、接客の向上を図る一方、
イベント開催を実施するとともに、
観光情報雑誌への施設紹介などより一層
PR活動に努め利用者の増を図っていきたい。また、各施設が中山間地に位置していることから、
地域自然環境や観光資源、
地場産業などと結びつけながら個性的で魅力ある
観光施設づくりを目指し、
誘客対策に努力していきたいとの答弁がありました。
次に、消防関係で、
高所監視カメラ施設保守委託業務の委託先、保守及び契約内容についての質問があり、施設設置当初から
日本電気株式会社と契約をし、
消防本部屋上の
衛星地球局設備、
市役所屋上の
高所監視カメラ装置、その他電源設備、
周辺機器等、広範囲の保守点検を年2回実施するほか、24時間稼働していることから、故障等があれば直ちに修理するなど日常的な維持管理についても責任を持ってお願いしているとの答弁がありました。
そのほかの
要望意見としまして、
地場産品を市民に宣伝する推進事業ということで、公共の建物の中に
地場産品の展示品を飾る等、
地域経済活性化に努力されたい。お茶の
販路拡張事業として、JR静岡駅での新茶の配付、
駿府お茶祭り、
各種イベントでの湯茶接待事業実施しているとのことであるが、健康面でも医学的にも注目を浴びており、
農業振興策の一環からも
PR活動に力を入れた対策をお願いしたい。商業問題でも、
地場産業の問題も含めて
地元商店街の方たちと対話する機会を設け、
地場産業振興のために全力を尽くされたい。本市のように、大企業も中小企業もない、
零細企業中心なまちは、独自の施策を持つ必要があり、元気を与えるような政策提言をされるように努力されたい等の
要望意見がありました。
採決に当たり、消費税が各使用料に含まれており市民負担になっているということで、本決算には
賛成できないとの意見がありましたが、一方、予算どおり執行されてきたということで
賛成するとの意見があり、採決の結果、本決算中所管分は
賛成多数で認定すべきものと決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
4 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、
都市整備建設委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月6日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
都市整備建設委員長 村 越 作 一
本委員会に付託された認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分は、審査の結果、認定すべきものと決定したから報告する。
……………………………………………
〔17番村越作一君登壇〕
5 ◯17番(
村越作一君) おはようございます。それでは、
都市整備建設委員会に付託されました認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定中所管分につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑のありました点を申し上げますと、まず、超低床ノン
ステップバス導入に対する補助金の算定根拠と今後の助成の考え方について質問があり、平成10年度に
静岡鉄道株式会社が10台の超低床バスを導入したことに伴い、総額で 2,000万円の助成をしたもので、その助成の算定根拠は、1台当たりの超低床バスと一般バスとの価格の差額 800万円について、国がその2分の1、県と市がそれぞれ4分の1、1台当たり 200万円の計10台分で、 2,000万円補助したものである。なお、高齢者や障害者、子供など
社会的弱者の方々がバス乗降の際に利便性に優れている点などから、今後一層超低
床バス運行の希望は強くなっていくと考えられるので、導入促進を図る立場から、引き続き助成をしていきたいとの答弁がありました。
次に、土木費などにおいて、
繰越明許費の不用額が見られるが、その理由について質問があり、繰り越しした事業については、事業をとりやめて不用額にしたものではなく、工事入札の結果、差金が生じたことに伴い不用額として処理したものであるとの答弁がありました。
次に、
都市改造費の中の
番町西土地区画整理事業について
事故繰り越し経理がされているが、区画整理の
進捗状況等について質問があり、
番町西地区の
区画整理事業は昭和44年度より事業着手し、既に30年を経過しており、最終の換地処分の時期を迎え、11年度中の事業完了を目途に最終作業の手続を現在鋭意進めている状況である。なお、
事故繰り越しについては、裁判で係争の経過を経ながら、地権者が抵当権者から同意を得るのに日時を要したためやむを得ず処理したもので、
支払い条件が整えば早急に処理していきたいとの答弁がありました。
採決の結果、認第2号中所管分は異議なく認められることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
6 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、
文教委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月6日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
文教委員長 井 上 恒 弥
本委員会に付託された認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分は、審査の結果、認定すべきものと決定したから報告する。
……………………………………………
〔15番
井上恒弥君登壇〕
7 ◯15番(
井上恒弥君)
文教委員会に付託されました認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑のうち主なものを申し上げますと、まず、図書館についてであります。
委員から、
本市図書館の蔵書数は他都市と比較してどうかとの質問があり、当局より、本市の蔵書数は合計は 114万 5,000冊、また、市民 100人
当たり冊数は 240冊である。蔵書数では県内一であり、市民 100人
当たり冊数も、県内平均は 212冊なので、平均以上であるとの答弁がありました。
次に、委員から、本の購入について選定の基準などはあるかとの質問があり、当局より、各図書館1名
づつ選定委員を出し合い選定会議を開き、決定している。また、本年の新しい試みとして、ベストセラーなどの大変売れた本はリクエストも多くあるため、何冊も購入するというのではなく、一般の方より寄附していただき対応するということを行ったとの答弁がありました。
次に、委員より、図書が正規の手続なく持ち帰られるということがあるかと思うが、その状況と防止の取り組みはしているかとの質問があり、当局より、持ち帰りは毎年 7,000冊くらいある。セキュリティーとして、例えば図書館においては、2階には郷土資料など大切な資料があるので、利用に当たってロッカーに荷物を全部預けてもらうなどの対策をとっている。しかし、一般図書の置いてある1階については、荷物の持ち込みは自由ということで、手続なく持ち帰るということも可能ではある。ただ、図書館というのは皆さんに利用していただくのが目的であり、そのあたりを余り厳しくし過ぎると利用しにくいということがあるため、今のところ制限するということは考えていない。ただし、これからも被害がふえていくと、その辺の検討も必要になるかもしれないとの答弁がありました。
次に、委員から、
社会教育委員の第4回定例会で、「成人の日の祝典について」という研究会が開かれたとのことであるが、全国的にも成人の日の祝典のあり方については議論があるところであり、具体的にはどのような研究がされ、来年度以降にその成果がどう反映されるかとの質問があり、当局より、成人式は今まで
市民文化会館で行われていたが、全国的な傾向で、来賓の話を聞かないということが本市においても見受けられるということがあり、それでは、どういう形で祝えばよいかということで検討の結果、新しく成人になる人を中心に
実行委員会方式でやることにした。その結果、ことしの1月15日の成人式の祝典は、場所をツインメッセの北館にする、あいさつなどはなるべく短くする、若い人たちが参加できるように抽選会を設けるなど工夫をこらして実施した。この結果について、その後、
社会教育委員会などの会議などで意見を聞いて見ると、やはり市長、議長のお話をしっかり聞いていないということもあったが、今までと違ったやり方により、それなりの成果は上がってのではないかということである。来年の成人式の日は、本年の経過も踏まえてやっていきたいとの答弁がありました。
採決に当たり、公民館、図書館の運営状況については、内容も充実してきており評価するが、地域に根差した連携をさらに持たれるよう努力されたい。国体が4年後に迫っており、競技の用具や施設については借り入れなど準備をされていることがわかったが、万端怠りないよう努力されたい。カウンセラーについては、この制度は多くの利用があり、不登校、いじめ、素行不良、家庭環境、進学などの相談において非常に頼りになるということで、さらに体制の整備をし、充実されたい。部活動は、人間形成の場であるということで大変重要な位置づけを占めている。
部活動指導員を活用し、その活性化と
環境づくりを進められたい。
学校図書館の司書配置については、児童の読書離れが危惧されている中で非常に効果大であると考える。さらに前向きに取り組まれたい。静岡市は豊かな歴史と文化に恵まれているわけだが、その保存と整備という面で地域で熱心に活動されている皆さんがいる。その活動に対しての助成を拡充されたい。現在進められている
総合歴史博物館基本構想の中に駿府城の
天守閣再建ということも含め検討されたい。各課とも大変な努力により、不用額を出していただいていることについては大いに評価するものであるが、さらなる
コスト削減をお願いしたい。幼稚園と保育園の一元化ということが言われているときに、保育園では公立と私立が同じ保育料であるが、幼稚園は格差があるという状況を踏まえ、現在の低所得者だけ補助するというのでなく、基本的な部分で公立と私立の幼稚園を近づけていくような助成の仕方をぜひ検討されたい。委託団体と行政との関係という意味で、行政のスリム化や効率を優先するに当たり
委託事業がふえる傾向にある。こういうときに委託先は別団体であり、情報は出ないということでは行政のあり方をチェックすることができなくなる。今後はなるべくそのような部分についても前向きに対応するという姿勢を持たれたい。職員が公務で出席した会議で取得した文書の取り扱いについては検討を要するのでないか。教育の中には、プライバシーと
情報公開の分野で大変デリケートな扱いを必要とする文書もあるが、そのあたりをよく考慮し、ぜひ文書の取り扱い、
情報公開の理念についての検討をされたい。少子化に歯どめがかからない状況であり、
複式学級導入や学校の適正規模、適正配置についての検討がこれからも必要である。それに当たっては子供の教育を基本視点に置き、いかにして新しい時代に対応できるような
学校づくりをするか、ぜひ英知を持って教育長を中心に取り組まれたいなどの
要望意見があり、採決の結果、認第2号中所管分は異議なく認めることに決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。
8 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、
総務委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
総務委員長 前 田 豊
本委員会に付託された認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分は、審査の結果、認定すべきものと決定したから報告する。
……………………………………………
〔26番前田豊君登壇〕
9 ◯26番(前田豊君)
総務委員会に付託されました認第2号平成10年度決算中所管分につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑のありました主なものは
一般会計についてでありまして、昨年開局した
シティエフエム静岡により広報が行われているが、聴取率についてどのように考えているかとの質問があり、当局から、世論調査によると、聞いたことがあるとの回答が15.4%であり、まだまだ市民に知られていないと思う。地域に密着した情報の提供や災害時に大いに効果が上がることが期待されるので、市民に身近な広報媒体となるよう会社に働きかけていきたいとの答弁がありました。
次に、平成10年度に終了した県都
静岡まちづくり21の総括について質問があり、当局から、8つの具体的な方策があり、その主なものは、まず、時代に即応した組織機構の見直しについては、10年度は機構改正により1課を削減し、新たに
介護保険準備室、
子育て支援室等を設置した。3年間の総括としては、6部局7課を削減した。
事務事業の見直しについては、民間委託、補助金等の見直しを行い、10年度は 111件、効果額として7億 8,000万円。3年間で 385件、37億 2,000万円余の効果が出ている。
定員管理計画及び給与の適正化については、10年度に
定員管理計画を策定し、3年間で 196人の削減に努力しているところである。財政の健全化については、継続して
地方交付税の確保努力により交付税額が増となり、また、市債の繰り上げ償還により後年度負担が約17億円の軽減、その他
経常経費の枠配分、不用資産の整理等を実施した。市民参加による活力ある行政展開については、10年度において
都市計画マスタープラン、
環境基本計画等、
各種計画に市民の皆さんの参画をいただいた。3年間の総括としては、
各種計画策定に当たり市民参画の機会が広がったと考えるとの答弁がありました。
次に、財政状況については、他の中核市に比較して健全と言えるが、以前に比べて指標が悪い方向に向かっていると思われる。財政の硬直化に対しどう対応していこうとするのかとの質問があり、当局から、
財政力指数、
経常収支比率、
公債費比率は9年度に比べ数字的には上昇しているので、
経常経費の削減に努め、また、予算については市民生活に特に必要なもの、緊急性のあるものなど、重点的・
効率的配分をして健全化を図り、最少の経費で最大の効果が上がるよう、一丸となって努力しているところであるとの答弁がありました。
採決に当たり委員から、税収の大幅減など厳しい状況なので、行政執行上大いに
研さん努力をしながら運営を図られたい。特に、税収についても全職員総参加で協力するような努力を図られたい。不納欠損、未収金の縮減に努力し、また、予算編成時の経費の削減とともに執行段階での削減に努め、歳入、歳出とも健全な財政運営に努力されたい。
広報ビデオについては、さらに市民に活用されるよう工夫をされたい。21世紀の静岡市の
行財政システムの構築について積極的に、また、円滑なる推進をされたい。国際交流については、今後重要なものになるので、学校での異種文化の学習にも力を入れられたい。業務委託が今後さらに増加すると思われるが、殊に
技術系職員の能力向上を図り、評価、判断に支障のないようにされたいとの
要望意見があり、採決の結果、認第2号中所管分は、全会一致で認めることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
10 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、生活環境水道委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月6日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
生活環境水道委員長 安 竹 信 男
本委員会に付託された認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分は、審査の結果、認定すべきものと決定したから報告する。
……………………………………………
〔19番安竹信男君登壇〕
11 ◯19番(安竹信男君) 生活環境水道委員会に付託されました認第2号平成10年度
各種会計歳入歳出決算中所管分につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、質疑のありましたのは
一般会計についてであります。
委員から、平成10年度における国民年金の加入及び検認の状況の特徴的な傾向について質問があり、当局から、長引く景気低迷による企業のリストラ等に伴い、前年度に比べ加入者は増加しているが、保険料が納められないケースが多く検認率の低下を招いている。 100万円以下の低所得者につきましては、年度当初、納付書に免除申請書を同封し、免除申請指導をするとともに保険料の未納者に対しましては、通常業務の合間、1日30分から1時間を電話催告や戸別訪問を行う時間に充て、検認率の向上と無年金者の解消に努めてきたとの答弁がありました。
次に、フロンガス回収
委託事業の進捗状況について質問があり、当局から、西ケ谷、新沼上両清掃工場等においてエアコン、冷蔵庫内のフロンガスを抜いた後、一時保管し、リサイクル事業協同組合、静岡県フロンガス回収事業協会の手によって、最終的には横浜市の工場へ運搬し、破壊・処理をしている。平成7年度開始以来、年々回収量は増加し、平成10年度は 914キロを回収したとの答弁がありました。
次に、環境教育の実績について質問があり、当局から、子供エコクラブ、星空鑑賞会、ネーチャーゲーム、エコクッキングなど、平成10年度は特に子供たちを主体とした事業を実施した。環境教育は小さいときから取り入れることが望ましいため、今後は低学年も含めながら実施していきたいとの答弁がありました。
次に、国民健康保険事業会計についてであります。
委員から、国庫補助金の予算現額に対し調定額が多い理由について質問があり、当局から、報償的意味合いの強い特別調整交付金においてレセプト点検の効果が上がっていること、国の基準に基づく年6回の医療通知をクリアしたことなどにより補助金の増額があったこと、また、国の基準に基づき収支の差により交付される普通調整交付金が交付されたことなどが主な原因であるとの答弁がありました。
次に、療養給付費のうち薬剤費の伸びが大きい理由はとの質問に対し、医薬分業により病院は診療行為のみを行い、薬剤は薬局で医師の処方に基づき購入するケースがふえ、別区分になったことによるが、今後も同様な傾向は続いていくとの答弁がありました。
次に、前年度と比べ収入未済額が増加しているが、滞納者数及び収納対策について質問があり、当局から、現年度分滞納世帯は1万 2,498世帯、過年度分を含めますと1万 4,829世帯になる。また、平成10年度は国民健康保険課収納係を中心とした時間内及び夜間電話催告、臨戸折衝、全課体制による夜間電話催告の実施、生活環境部副主幹以上における電話催告等対策を講じてきたが、前年度に比べ1%強収納率が低下をした。今後も諸対策を講じながら引き続き滞納額の圧縮に努めていきたいとの答弁がありました。
また、景気の低迷等により所得が減少し保険料を滞納せざるを得ない世帯に対する救済措置について質問があり、当局から、静岡市国民健康保険料減免取扱要綱に基づいて、災害や失業等により、全年に比べ所得が著しく減少した者、一定の所得基準以下の者に対する減免措置を講じているが、世帯の状況等を勘案し、特別な理由があれば減免措置は可能であるとの答弁がありました。
さらに委員から、2年間連続の保険料値上げにより11億円の黒字を生んだ平成10年度決算を通し、保険料値上げの根拠についてどう考えるかとの質問に対し、当局から、薬剤費の一部負担の導入など医療保険制度の改正がおくれたことにより、平成10年度予算編成時には医療費の減を少なく見込んでいた。しかし、実際には、予想以上に医療費の減が大きかったことにより11億円の剰余金が出てはいるが、9年度繰り越し分が16億円あり、これら年度間の収支等を考慮した実質単年度収支における剰余金は 4,500万円程度あるとの答弁がありました。
そのほか委員から、思想信条、生活様式の多様化を背景とした市民相談に対しましてさらなる工夫をし、対応をされたい。環境問題に対する意識向上の努力を継続されたい。厳しい経済状況の中で、国民健康保険料の未収金対策については職員一丸となって取り組まれたいとの
要望意見がありました。
採決に当たり委員から、各種使用料、手数料に消費税が上乗せされていること、国民健康保険料の値上げにより、市民負担が増大をした。
一般会計繰入金の増額で対応すべきであり、認定できないとの意見がございましたが、採決の結果、認第2号中所管分については
賛成多数で認めることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
12 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、厚生委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
厚生委員長 小長井 由 雄
本委員会に付託された認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分は、審査の結果、認定すべきものと決定したから報告する。
……………………………………………
〔36番小長井由雄君登壇〕
13 ◯36番(小長井由雄君) 厚生委員会に付託されました認第2号平成10年度静岡市
各種会計歳入歳出決算の認定について中所管分につきまして、委員会における審査の経過と結果について御報告申し上げます。
質疑のありました主な点を申し上げますと、まず、児童福祉費負担金において約 5,400万円の収入未済額について未収となった理由と、今後未収とならないようどのような対策を考えているかとの質問がありました。これに対し当局より、未済額の大部分は保育所の保育料であり、計上した未済額は過年度からの累積額で、このうち平成10年度分は 1,512万円であった。理由としては、一部には行方不明、未納のまま市外への転居、生活困窮なども挙げられるが、大半は度重なる催告にもなかなか応じてもらえないのが現状である。未収防止のために、督促状の発送、電話での催促を行い、どうしても応じていただけない場合は面接して催促するなどの手段を講じているとの答弁がありました。
次に、児童クラブへの指導員の配置について質問があり、公設の児童クラブは対象児童数30人を基本として、指導員は6時間と4時間のパート各1名を配置している。夏休み等には朝から夕方までの対応が必要なため、さらにパート職員を加配している。開設時間は、平日は放課後から午後5時30分まで、指導員の勤務は6時間までとなっているとの答弁がありました。
次に、平成10年度に城内小学校で開催された障害者スポーツ大会について、参加者の状況と参加者から会場に障害者用のトイレがなかったために不便であり次回の参加を見合わせたいとの声があったが今後はどのように考えるかとの質問があり、平成10年度の参加者は 250人であった。身体障害者の連合会とともに広報に掲載して一般の障害者の方々にも参加を呼びかけているが、年々減少する傾向にある。会場には障害者用トイレがなかったため、近隣の中央福祉センターと総合福祉会館のトイレを利用していただいたが、今後は会場内への設置についても考慮していきたいとの答弁がありました。
次に、保育所建設費約3億 3,800万円のうち国の補助対象分が約1億 3,000万円、残りの約2億 800万円は補助対象外の市単独事業費となっていることに対し、国の補助基準に該当しない部分が大きくなった理由についての質問があり、これは登呂保育園建設に要した経費であり、この地区は将来、保育対象の低年齢児とともに併設する子育て支援センターの利用者の増加も見込まれるため国の基準よりゆとりのある面積で建設したため、市単独分の比率が大きくなったとの答弁がありました。
次に、ひとり暮らし老人乳酸菌飲料配付事業について、平成10年度対象者は 1,148人に上り、お年寄りの安否確認をする意味で意義の大きい事業であるが、平成11年度からの新規配付を停止した理由について質問があり、この事業は時間的に限定されたサービスであるため現在は24時間対応の緊急通報サービスへ切りかえているとの答弁がありました。
このほか、学童保育については指導員の雇用体系を含めて確固とした制度を確立されたい。介護保険については、要介護認定申請の受け付けが始まっているが、今後も問い合わせ、相談等に丁寧に対応し、あわせて制度周知のための広報活動を推進し、市民が安心して介護保険制度を受け入れられるよう努力されたい。保育料の減免の制度、高齢者住宅改造費補助制度など、生活困窮者に対する支援制度の周知を図るとともに、より一層の制度の充実を検討されたい。職員の担当する被保護世帯数が、平成10年度末には1人当たり78世帯で、国の基準である80世帯の範囲内とのことであったが、景気低迷により相談者の増加が見込まれる中で職員に過重な負担を負わせることのないよう配慮されたい。各事業において不用額が計上されるのはやむを得ないことであるが、特に大きな額に及んだ事業については、内容を見直し、予算の適正配分に心がけ、市民の立場に立った有効な予算執行が図られるよう検討されたいなどの要望がありました。
採決に当たり、歳入のうち消費税が課せられているものがあり、また、保育料及びホームヘルパー派遣手数料の改定により負担増となった利用者があることから、本決算の認定に
賛成できないとの反対意見がありました。
採決の結果、本決算中所管分は
賛成多数で認めることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
14 ◯議長(
杉山三四郎君) 以上で、各
常任委員長の報告は終了しました。
ただいまの委員長報告に対し、質疑を許します。──質疑を打ち切り、討論を許します。
討論の通告があります。
21番河本泰輔君。
〔21番河本泰輔君登壇〕
15 ◯21番(河本泰輔君) 私は、日本共産党市会議員団を代表して、ただいま上程されています平成10年度
各種会計歳入歳出決算に反対の討論を行います。
平成10年は、前年に消費税が3%から5%に増税され、また、医療改悪と合わせた合計9兆円の負担をまともに受け不況をさらに加速をさせ、景気回復の糸口さえつかめず、消費購買力は一層ひどい中、市民生活は大変な状態になった1年でした。
こんなときだからこそ地方自治体は市民が安心して暮らせる方向にかじ取りを重点に進めていくことが本来の目的であります。特に、本市は中小零細業者が中心に
地場産業を支えて栄えて発展してきたまちであります。市民の安全、福祉、健康の増進などに重点を置いた行政が進められてきたかどうか、平成10年度の決算に当たって、それが市民生活にどのようにあらわれ、市民生活がどう向上したのか、そして業務にむだがなく能率的に進められたかをチェックし、問題点を洗い出し、改善の方向に歩み出す上で決算は重要であり、この視点に立って討論を行います。
まず、平成10年度の
一般会計の歳入は、約 1,914億円で、昨年比 174億円余、10%ふえております。そのうち自主財源は約 1,232億円、構成比で64.3%、依存財源は約 685億円、35.7%です。各種料金値上げによって使用料、手数料は 2,726万円もふえています。市債が約 286億円ふえ、構成率で15%。昨年と比較して98億 7,000万円もふえています。
その結果、市債残高は約 1,987億円で、
一般会計の1年分になっております。これは、市民1人当たり42万円の借金を背負っている状態となっています。
公債費比率は14.7%で、黄色の信号に近づいています。このことは、深刻な不況から市民には負担能力を超えた大変な状況になっていることを歳入の結果は示しています。
平成10年度
各種会計歳入歳出決算の反対の理由、まず第1は、国民健康保険料についてであります。この不況のもとで加入世帯の生活は大変な事態となっており、家計を直撃しています。こういう状況のときに、昨年は──9年ですね──は、11億円も保険料を引き上げました。そして、連続値上げの10年度は、市民には3億 5,000万円の値上げであります。ですから、滞納世帯は 2,000世帯にもふえました。このことによって滞納世帯は約15%にもなっています。そして、収入未済額は26億38万円で、昨年よりも6億 3,373万円余も増加しています。
ところが決算の結果、9億円積み立てをした上に11億円の黒字であります。これでは値上げする必要はなかったのではないでしょうか。このような市民負担への転嫁という無作為な料金のあり方を改め、政府に対して補助率をもとに戻すよう強く要求するとともに、その改善がされるまでの間、国保は社会保障制度の一環ですから、
一般会計からの繰り入れにより市民負担を軽減すべきと強く求めます。
2つ目は、各種料金の値上げの問題です。
市当局は、社会情勢の変化によって多様なニーズにこたえた利用しやすい保育所をと言って少子化対策を進めています一方で、委員長報告にも先ほどありましたように、保育所入所児童の約45%の父母が負担となる保育料の値上げがされました。この結果、累計で 5,400万円もの滞納であります。また、ホームヘルパー派遣手数料の値上げで低所得世帯の 678件の方が、この料金を払えなくなっています。安心して老後をと願う高齢者を粗末にする冷たい市政のあらわれと言えないでしょうか。この結果で、収入未済額は 500万円にもなっています。さらに、幼稚園の保育料及び入園料、私立学校授業料などの各種の値上げが市民生活を苦しくさせ、大変な負担をさせたものであります。
3つ目には、市民から取らなくてもいい消費税の市民負担についてであります。
今日の不況の最大の原因は、消費税の増税にあることは多くの皆さんの認めるところであります。消費税は低所得者の負担率が大きい逆進性の天下の大悪税です。本来、市民負担にさせるべきではない消費税が、平成10年度決算には合計8億 4,308万 8,000円含まれており、反対であります。
4番目には、静岡駅北口地下駐車場の建設とそのほかであります。
バブル時代の落とし子であり、この不況と財政危機が叫ばれているときに、市民生活を優先した市政の運営こそ本来の地方自治体の役割です。当局はまちの中心部に車を乗り入れることは好ましくないとのまちづくりの考え方を示しているのに対し、逆行するのがこの静岡駅北口駐車場の建設ではないでしょうか。さらに建設省と一体でやれば財政的にも安上がりになると説明していますが、建設の理由にはなりません。
もう1点は、新都市拠点整備事業でのふるさと顔づくり事業についてであります。豪華でむだな計画をつくり進めるこの事業には反対です。税金は市民の願う方向に使われるべきです。やたらと大型公共事業を進めると多大な借金を後世に残すだけです。むだな税金の使い道を改めるべきであり、省くべきではないでしょうか。
5番目には、支出すべきではない不当な支出に反対します。
軍備を持たないと誓う平和憲法に違反する県からの自衛官募集委託金約13万円は、直ちにやめるべきです。そして、競輪会計に含まれています都市自治振興協会負担金 3,200万円、この支出に反対であります。
次に、何点か意見と要望を申し上げます。
委託の問題でありますが、機構改革、自治体リストラの名のもとに進められていますが、本来、公務の委託は安易に下請に出すものではありません。
地方自治法 224条の2項では、目的を効果的に達成するために必要があるときは、条例の定めるところによりその管理団体または公共団体に委託することができると、最小限のできる条項になっています。できるものはすべて委託という方針は見直すべきです。委託化は行政と住民との結びつきを弱めることにもつながり、行政の責任を限りなく狭め、人員削減、職員のパート化につながり、逆に市民サービスの低下を招き、市民は一層行政から遠のくことが予想されます。そして、その金の使い道も不透明になります。行政の役割は、地域と市民生活に喜ばれ役立つものとしなくてはいけません。
次に、商工です。国の認証に基づき融資の補正予算10億円を追加をしたわけですが、15億円の不用額が出ています。この不況の中で返済中に回収が不能になったり、
信用保証協会の状況、貸し渋りの実態などを市当局がつかんでいないなど、融資額をふやしても実態に則さない。このようなことを防止するためにも受付窓口は銀行から商工課に戻し、融資の必要な市民がだれでも受けられる制度に改善するよう要望します。
また、
産業振興基金積立金についてであります。この寄附は強制ではないとされてはおりますが、この不況のもと、制度の必要性はわかっていても、自分の経営上では寄附をやめたいと思っていても、同じ協会、組合員として寄附金の拠出を断ることは心情的にもできない、不可能だと考えます。この基金積み立てについても改善することを求めます。
公共事業についてでありますけれども、市債残高を急増させ、地方の財政危機を招く公共事業は見直すべきです。私たちは公共事業にすべて反対するものではありません。まず、市民生活密着型の地元業者の仕事づくりの方向に計画をつくれば、
地域経済活性化にもつながっていきます。ゼネコン奉仕の大型公共事業優先の行政から市民生活優先に改めることを要望します。
福祉の分野についてです。
在宅老人対策などは、申請主義となっているものがあります。受給される制度であっても、その制度を知らないために受けられないという声を聞きます。また、長引く不況で生活保護の相談がふえています。申請に見えるこうした市民に憲法が保障する文化的で最低限度の生活を営む権利を保障するためにも、窓口の対応は親切で、現在も親切に対応されていることは重々承知しています。安心して来られるようにしなければならないと思います。ところが、窓口の職員は、平成9年度で1人当たりの担当者が73名、10年度では78名と、増員はされていますが、当局は国の基準は80名だからと、現状の職員で工夫し対応していくと考えているようですが、この仕事は御存じのように精神的にも大変な負担がかかる内容であり、余裕を持った対応が特に必要だと考えます。
最後に教育についてであります。
騒いで授業が進められない、中学校での部活動の指導のあり方の問題など、表面には出ないが、水面下ではいろいろな問題があり、耳に入ってきます。また、不況の影響で授業料が払えなくて高校を中退していく高校生がふえている話など、大変深刻な状況であります。次の時代を担う子供たちのためにも、どの子にも大事にされる教育に向けて一層の努力を要望し、以上、意見と要望を申し上げまして反対の討論とします。
16 ◯議長(
杉山三四郎君) 討論を打ち切り、採決します。
本決算は、各
常任委員長の報告どおり、認定することに
賛成の諸君は御起立願います。
〔
賛成者起立〕
17 ◯議長(
杉山三四郎君) 起立多数。よって、本決算は認定することに決定しました。
─────────────────
日程第2 第 154号議案 平成11年度静岡
市
一般会計補正予算(第4号) 外22件
18 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、日程第2、第 154号議案平成11年度静岡市
一般会計補正予算(第4号)から日程第24、第 176号議案静岡市企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部改正についてまで23件を一括議題とします。
ただいまから各
常任委員長の報告を願うことにします。
まず、
都市整備建設委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月6日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
都市整備建設委員長 村 越 作 一
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案どおり可決すべきものと決定したから報告する。
記
第 154号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第4号)中所管分
第 155号議案 平成11年度静岡市公共用地取得事業
会計補正予算(第3号)
第 162号議案 静岡市都市公園条例の一部改正につ
いて
第 164号議案 二級河川の指定について
第 165号議案 土地の買収について(池田山総合公
園整備事業用地)
第 168号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第5号)中所管分
第 169号議案 平成11年度静岡市公共用地取得事業
会計補正予算(第4号)
……………………………………………
〔17番村越作一君登壇〕
19 ◯17番(
村越作一君) ただいま上程されました議案のうち
都市整備建設委員会に付託されました7件の議案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑のありました点を申し上げますと、国の経済新生対策関連議案となる第 168号議案の中で、街路築造費として静岡下島線の用地買収関連経費6億 2,300万円が追加認証され増額計上されているが、現在事業を進めている丸子池田線の鎌田工区が追加認証の対象にならなかった点について質問があり、国に対して追加認証の要望は重ねてきたが、丸子池田線については、今回の国の経済新生対策の対象事業としての認証は結果的には見送られたが、新年度には事業費を予算計上し、事業推進に努めていきたいとの答弁がありました。
採決に当たり、丸子池田線の道路整備については、円滑な通行を確保する点からも事業実施に必要な予算確保に努めながら可能な限り早期の事業推進を図るよう努力されたいとの
要望意見がありました。
採決の結果、本委員会に付託された7件の議案は、異議なく原案どおり認めることに決定をしたのであります。
以上、御報告申し上げます。
20 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、
文教委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月6日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
文教委員長 井 上 恒 弥
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案どおり可決すべきものと決定したから報告する。
記
第 154号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第4号)中所管分
第 163号議案 静岡市立学校グランド夜間照明施設
条例の一部改正について
第 166号議案 児童用木製机・いすの購入について
……………………………………………
〔15番
井上恒弥君登壇〕
21 ◯15番(
井上恒弥君)
文教委員会に付託されました3件の議案につき、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
第 166号議案児童用木製机・いすの購入契約について、6月の契約時の価格と同じであるが、今後は全校配置するという計画が明らかになっていることもあり、価格についてさらに検討されたい。同じく166 号議案について、前回に引き続き繰上げでやっていただけることを評価する。子供たちの情操教育という点からも、これからも積極的に取り組まれたいなどの
要望意見があり、採決の結果、第 154号議案、第 163号議案、第 166号議案の本委員会に付託された3件の議案は、いずれも異議なく原案どおり認めることに決定しました。
以上、御報告申し上げます。
22 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、
総務委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
総務委員長 前 田 豊
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案どおり可決すべきものと決定したから報告する。
記
第 154号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第4号)中所管分
第 169号議案 静岡市事務分掌条例の全部改正につ
いて
第 160号議案 静岡市職員の懲戒に関する条例の一
部改正について
第 167号議案 工事請負契約について(日本平動物
園大型輸送遊具駅舎建築工事)
第 168号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第5号)中所管分
第 172号議案 静岡市職員の給与に関する条例の一
部改正について
第 173号議案 静岡市教職員の給与に関する条例の
一部改正について
第 174号議案 静岡市議会の議院の報酬及び費用弁
償等に関する条例の一部改正につい
て
第 175号議案 静岡市職員の育児休業等に関する条
例の一部改正について
第 176号議案 静岡市企業職員の給与の種類及び基
準に関する条例の一部改正について
……………………………………………
〔26番前田豊君登壇〕
23 ◯26番(前田豊君)
総務委員会に付託されました10件の議案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑のありました主なものを申し上げますと、まず、第 159号議案静岡市事務分掌条例の全部改正について、委員から、前回の機構改正のときには従来の縦割りから横断的に対応するため部の統合が行われたが、現在どのような点でうまくいっているのか。また、機構改正により人員はどのように配置されるのか。さらに、総務部において事務の調整及び所管決定に関することという項目が新規に加えられた理由は何かとの質問があり、当局から、前回の改正による衛生部と福祉部の統合の事例では、保健と福祉の融合を図るなど市民の方々の利便性が向上したと考える。市民生活部と清掃部の統合の事例では、ごみ対策において町内会との連携が図れるようになったこと。そのほか、複数の部にわたる業務が多くなっており、統合することによりスピーディーに処理できるとともに、市民にとっては1つの窓口で対応でき、市民サービスの向上につながっていると考える。人員配置については今後詰めていくことになるが、廃止する部にあっては筆頭課の庶務部門が削減でき、また、用地関係の類似事務を一元化により人員の増加抑制等をしていき
定員管理計画を着実に実施していきたい。総務部の事務には調整及び所管決定に関することを新たに加えたのは、最近の行政課題は複数の部局に関連する業務や担当部局が明確にならない業務を行っている状況があり調整が難しい面があるので、総務部を中心として所管部局を速やかに決定し、適切に対応できる体制を整えることにしたものであるとの答弁がありました。
次に、組織の充実に関連し、政策形成能力向上の研修について質問があり、当局から、管理職研修において通信教育を実施して自治体管理者の課題から政策形成能力の開発まで広く学んできたところであり、また、管理職等が講師となって地域へ出向く市政出前講座により政策形成能力が市民ニーズに対応できるものと考えるとの答弁がありました。
これに対し委員から、事務分掌条例の全部改正については総務部に権限が集中することもあるが、一本化することにより組織力を発揮した円滑な組織運営が行われるようにされたい。観光のポジション、産業部門統合について若干の見解の相違もあるが、今後も変えるべきところは変えていくとの判断に期待をする。人員の配置については、機構改正と同様の大きな問題としてとらえて取り組まれたいとの
要望意見がありました。
次に、 167号議案工事請負契約について、委員から、指名業者15社のうち8社が予定価格以上、2社が最低制限価格以下の入札であり、実質的に5社の競争になっている。15社も指名するのはむだと思うが、どのように考えるかとの質問があり、当局から、指名競争入札における指名業者数は、建築工事は 8,000万円、土木工事は 5,000万円以上が15社程度という基準がある。10社という時代もあったが、談合問題を契機に20社という時代も経緯としてはある。他市の状況からすれば15社は不適当ではないと考えると答弁がありました。
これに対し委員から、15社というの多いので、裁量の中で検討されたいとの
要望意見がありました。
採決の結果、第 154号、 159号、 160号、 167号 168号、 172号から 176号の10件の付託議案は、いずれも異議なく原案どおり認めることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
24 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、生活環境水道委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月6日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
生活環境水道委員長 安 竹 信 男
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案どおり可決すべきものと決定したから報告する。
記
第 154号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第4号)中所管分
第 156号議案 平成11年度静岡市国民健康保険事業
会計補正予算(第2号)
第 158号議案 平成11年度静岡市水道事業会計補正
予算(第2号)
第 170号議案 平成11年度静岡市簡易水道事業会計
補正予算(第2号)
第 171号議案 平成11年度静岡市下水道事業会計補
正予算(第2号)
……………………………………………
〔19番安竹信男君登壇〕
25 ◯19番(安竹信男君) 生活環境水道委員会に付託されました5件の議案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑のありました主なものは、第 154号議案
一般会計補正予算中所管分についてであります。
まず、委員から、大気汚染等防止対策事業として、小型焼却炉実態調査経費が計上されているが、対象者及び調査方法等について質問があり、当局から、今回の調査は大気汚染防止法、廃棄物処理法の規制対象外となっている小型焼却炉の設置状況、使用実態を把握し、設置事業所に対する維持管理方法等の指導・啓発を行うことを目的として実施するものである。方法としては、平成8年度事業所・企業統計調査のデータをもとに約3万事業所に対し、焼却炉の有無、能力、使用頻度、焼却物の種類等、電話により聞き取り調査を行い、該当者には調査票を送付し、実態を把握していきたいとの答弁がありました。
さらに平成9年から11年までの3カ年分については、どのように把握するかとの質問に対し、来年1月、ダイオキシン類対策特別措置法の施行に伴い、1時間当たりの焼却能力が50キロから 200キロ以下の小型焼却炉の届け出が義務づけられることから、届け出状況と実態調査を加味することにより補完していきたいとの答弁がありました。
次に、ISO 14001認証取得に向けた準備経費と技術支援契約に伴う 1,000万円の債務負担行為の予算が計上されているが、具体的スケジュールとコンサルタント契約の必要性について質問があり、当局から、本年度は認証取得計画策定の協議、推進組織の構築、中堅幹部職員を中心とした研修の実施、環境側面の抽出を行い、来年9月ごろまでには本審査に向けて内容を詰め、12月事前審査、年明けて本審査受審へと進めていきたい。また、3名の職員が兼務で認証取得の準備に従事してはいるが、取得までには膨大な事務量が発生し、コンサルタントの技術支援なしには平成12年度中の取得目標は達成できないと思われるとの答弁がありました。
そのほか委員から、ISO 14001認証取得に当たっては、全庁を挙げて取り組み、コンサルタントの能力を 100%吸収するとともに職員の能力向上に努められたい。環境に優しい姿勢を徹底されたい。ダイオキシン対策は実効ある中身となるように努力されたい。景気対策関連の予算については経済効果を十分考慮されたいとの
要望意見がありました。
採決の結果、第 154号議案、第 156号議案、第 158号議案、第 170号議案、第 171号議案、以上5件の議案は、異議なく原案どおり認めることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
26 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、厚生委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
厚生委員長 小長井 由 雄
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案どおり可決すべきものと決定したから報告する。
記
第 154号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第4号)中所管分
第 157号議案 平成11年度静岡市市立病院事業会計
補正予算(第2号)
……………………………………………
〔36番小長井由雄君登壇〕
27 ◯36番(小長井由雄君) 厚生委員会に付託されました2件の議案について、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
質疑といたしましては、まず第 154号議案平成11年度静岡市
一般会計補正予算(第4号)中所管分について、生活保護扶助対象世帯が当初見込みより増加したために、増額補正を行うということであったが、対象世帯の増加状況とその理由、さらに今後の見通しについて質問があり、これに対し当局より、被生活保護対象世帯は、平成10年9月には 1,653世帯、 2,352人にあったのに対し、11年の9月末では、 1,758世帯、 2,521人であり、 105世帯、 169人の大幅な増加となっている。この理由としては、長期にわたる景気の低迷により、特に高齢者、障害者、傷病者に対する雇用が大変厳しい状況であること、また、核家族化により高齢者世帯の増加という社会的現象に伴い年金生活者が増加したことが大きな理由であると考えている。景気の低迷が継続している時期であり、今後も面接や申請が少しずつ増加してくると考えているとの答弁がありました。
次に、 157号議案平成11年度静岡市市立病院事業会計補正予算(第2号)につきまして、今回取得予定の低温プラズマ減菌器の価格について質問があり、現在予定している機種の定価は 2,600万円であり、入札によって価格が決定するとの答弁がありました。
その他委員から、景気が低迷する中で、保護費、扶助費などに関連する用件で市役所を訪れる方々が増加すると考えられる。市民は真剣にせっぱ詰まった気持ちで相談を持ちかけてくるので、市の職員も平等で丁寧な対応に留意されたいとの要望がありました。
採決の結果、第 154号議案、第 157号議案の2件の議案は、異議なく原案どおり認めることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
28 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、
経済消防委員長の報告を願います。
……………………………………………
審 査 報 告 書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
経済消防委員長 田 形 清 信
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案どおり可決すべきものと決定したから報告する。
記
第 154号議案 平成11年度静岡市
一般会計補正予算
(第4号)中所管分
第 161号議案 静岡市工芸と歴史の体験施設「駿府
匠宿」条例の一部改正について
……………………………………………
〔16番
田形清信君登壇〕
29 ◯16番(
田形清信君) 経済消防委員会に付託されました第 154号議案平成11年度
一般会計補正予算中所管分及び第 161号議案静岡市工芸と歴史の体験施設「駿府匠宿」条例の一部改正についての2件の議案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、第 154号議案
一般会計補正予算中、台風により被災した林道勘行峰線の災害復旧費が
繰越明許費として計上されている。この工事期間及び工事期間中の市民への周知方法について質問があり、この工事については、平成12年1月中旬から平成12年9月末を目途に施行していきたい。また、この工事箇所は観光客も多い場所であるため通行上支障を来すので、広報しずおか、また、地元町内会等通じ、市民に周知徹底させていきたいとの答弁がありました。
次に、第 161号議案は、本年オープンした「駿府匠宿」に引き続き、平成12年4月下旬を目指して建設を進めている別館「おもしろ体験館」の完成に伴って、条例の一部を改正するものであります。
まず、創作体験施設の中の体験教室として、サンドブラスト、ガラス工芸が追加されているが、既に実施されている竹千筋細工や陶芸教室等の応募状況及び講師の対応について質問があり、基本的には教室は年3回、開催期間は3カ月で10回程度、募集人員は10名程度との考え方で本年7月に募集したところ、7教室で計52名の応募があり、第1回目は生徒が1名でも教室を開く考え方で実施したが、今後は10名に満たない場合は再募集をするか教室の開催を見合わせるかについて検討していきたい。また、講師については、駿府楽市に委託している事業で駿府楽市から各業界に派遣依頼しており、謝金は1回につき1万円程度を支払っているとの答弁がありました。
次に、現在までの本館入場者数とリピーターの考え方について質問があり、本館入館者は、当初20万人を予測したが、各市町村の関連団体へのPRや旅行エージェントに宣伝した結果、11月にはその効果があらわれ、20万人を達成した。平成12年3月末では30万人近い入場者になるのではないかと期待している。しかし、入場者が多い反面、有料施設入場者が少ないので、今後、四季を通じてイベントを計画し、有料入場者をふやしていきたいとの答弁に対し、委員から、本施設を観光バスが立ち寄り、限られた時間の中で有意義だったと思われる体験をしてもらう。さらに平成12年には「葵」博覧会も開催されるので、それもあわせ観光コースとし、入場者数の目標を高く持ち、増員に努力されたいとの
要望意見がありました。
採決の結果、第 154号議案中所管分及び第 161号議案の2件の議案は、異議なく原案どおり認めることに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
30 ◯議長(
杉山三四郎君) 以上で、各
常任委員長の報告は終了しました。
ただいまの委員長報告に対し、質疑を許します。──質疑を打ち切り、討論を許します。
討論の通告があります。
まず、1番渡辺正直君。
〔1番渡辺正直君登壇〕
31 ◯1番(渡辺正直君) 私は、市民自治福祉クラブを代表しまして、今回上程されております第 154号並びに第 168号議案平成11年度補正予算のうち、新都市拠点整備事業にかかわる予算について反対をいたします。
私は、これまでいろいろな場所で、社会の中に存在をするさまざまな障壁を取り除き、すべての人々が障害のあるなしにかかわりなく、ともに生きていける社会を築いていきたいとの思いを多くの皆さんの前で訴えてきました。その立場から、これまでの障害者、高齢者を初めとする社会的に弱い立場にいる市民への福祉施策を見たとき、いつも行政から言われることは、財政事情が厳しく皆さんの要望には十分にこたえられませんという言葉です。平成11年3月にでき上がった障害者プランにおきましても、平成14年度までの目標値は示されてはおりますけれども、プラン全体の予算はなく、年度ごとの予算編成の中で調整をしていくということで、ここでもまた財政事情を理由にして目標が達成されないのではないかと多くの障害を持つ仲間が心配をしております。
一方、公共事業の名のもとに実施される土木事業には、多額な予算がつけられております。また、バブル期に計画をされた新都市拠点整備事業を初めとする大型の公共事業についても、十分な見直しもなく進められようとしています。その中で市の借金である市債の残高も
一般会計で 2,000億円になろうとしています。今後もこのような予算の使い方を続けていけば、財政がなお一層厳しくなっていくのは明らかです。新しい世紀を迎えるに当たって、いま一度立ちどまって計画を見直し、本当の意味で市民が必要とし望んでいるニーズに予算を振り向けるべきだと思います。このままでは障害者プランの実施も第8次総合計画の福祉分野の目標すら財源不足を理由に達成できなくなるのではと、心配でなりません。このように感じている市民は決して私だけではないと思います。来るべき21世紀の高齢化社会に向けて、市民の命や自然環境を守りながら、みんなが安心して暮らしていくために必要なところに予算を配分することを今多くの市民が求めています。
全国的にも自治体の財政は、景気の低迷と相まって年々厳しさを増しております。静岡市においても早急に事業評価システムなどを取り入れて大型プロジェクト事業の見直しを図り、今市民にとって何が必要なのか住民の声に耳を傾け、行政施策に反映させることが必要ではないでしょうか。これまで財政事情を理由に、まず見直しされたり先送りされたりするのが福祉、とりわけ障害者福祉に関連する施策ではなかったでしょうか。
障害者プラン策定に当たって行われた団体とのヒアリングの中で出されていた要望にいたしましても、本当に日々の暮らしの中でこれだけはという最低限のものばかりなのです。当局には、財政事情を理由に社会的に弱い立場にいる人たちのささやかな願いや声を犠牲にしているようなことがないようにしていただきたいのです。いま一度新都市拠点整備事業を初めとするバブル期に計画された事業見直し、立ちどまって考えるよい時期ではないでしょうか。計画の再検討を強く要望するとともに、本議案に反対をします。
そして、本議会に提案されております平成11年度機構改正に伴う事務分掌条例の全部改正について、全面的に反対をするものではありませんが、将来にわたって1つの不安を覚えるものとして指摘させていただきたいと思います。
提案では、機構改正の2本柱として、第8次静岡市総合計画の推進体制の確立、地方分権への体制強化を図る新しい行政ニーズへの迅速・的確な対応を強化する、行政改革推進体制の強化を図るとして、これまでの18部 100課から16部 103課への体制に再編、簡素で効率的な組織体制を構築し、本格的な地方分権時代に対応した体制の強化を図っていくとのことですが、その中で大変気になる部分があるんです。管理部門の再編整備ということで企画部を廃止して総務部に再編し、政策立案機能及び指導調整機能の強化を図る、政策課題に迅速・的確に対応するとのこと。この部分が大変気になる点です。統廃合ということで、一見組織がスリムになったように見えますけれども、逆に、政策遂行に当たっての意思決定や権限はこれまで以上に強大になって肥大化をした管理部門が出現してしまうのではないかと危惧の念を抱くのは私だけではないと思います。
地方分権の主役は市民一人一人であり、国と地方の関係も上下主従の関係から対等平等の関係へと展開していく中、国においても小さな政府を目指しております。そんな時代にあって今回の改正が自治体の中に中央集権的な体質を温存し、ともすればトップダウンで行政を運営してしまう危険のあることを当局の皆様には肝に命じていただきたいと思います。同時に、今回の機構改正についても今後も機会があるごとに触れていきたいと思います。
これで反対の討論を終わります。
32 ◯議長(
杉山三四郎君) 次は、10番山本明久君。
〔10番山本明久君登壇〕
33 ◯10番(山本明久君) 私は、日本共産党市議団を代表して、 159号議案静岡市事務分掌条例の全部改正について、 172号議案静岡市職員の給与に関する条例の一部改正について及び 173号議案静岡市教職員の給与に関する条例の一部改正について、3つの議案に対する反対討論を行います。
まず 159号議案ですが、当局説明では、まちの経営システムを構築して組織のスリム化や執行体制の強化、縦割り行政の弊害を解消するための機構改革の集大成ということでした。そして、地方分権型
行財政システムの確立や市民ニーズへの的確な対応ができるように改正するという説明がされています。しかし、この点で第1に、商工部と農林水産部の統廃合について反対します。これは説明では、生産、流通、販売の一連の経済活動を統括して総合的な産業振興策を図る必要からだと説明されました。しかし、この中身が静岡市の地域経済を支えている既存産業を総合的産業政策をもって再生を図り、活性させるものになるかどうか疑問です。むしろ市場原理の強調とそのもとでの産業の融合と創出が主任務になって、既存産業で競争力のないところは切り捨てにつながる問題を持つものだと考えます。今必要なのは、大不況と構造的に衰退や空洞化に追い込まれて苦しむ既存産業ごとにしっかりした実態調査を行い、その問題点把握して解決の対策を組み立て、総合的な産業政策をもって個々の産業の再生と相互の連携を進めることです。
そのためには、経済2部の統合ではなく、それぞれの部を強化して職員もふやし、一連の経済活動に係る諸産業間の再投資化や協同を進める部署を強化することです。そうした組織と体制が、商業、農業、
地場産業、林業などを各産業分野に求められ、総合的な産業政策で推進することが静岡市の地域経済の再生と活性化に必要です。
また、この点では、観光を経済部門から切り離し産業としての立場を離れることは、地域経済の総合的な活性化にマイナスになるのでないかと危惧されます。
第2に、管理部門の再編で総務部への権限集中が意思決定の迅速化と統括管理機能の強化をもたらし、これが真の分権型組織にならないという点で反対します。職員が能力を向上させ、政策決定や意思決定に参画し、職場内民主主義のもとで、それが市民サービスの向上や行政能力の向上につながり、同時に市民の声が行政によく届く機構にする、そうした公正で民主的な組織と運営が今必要です。
また、地方分権は自治体の仕事をふやし、人員もより必要になります。しかし、今進められている機構改革は自治体リストラであり、今回の機構改革は地方自治を担う本来の分権型組織に逆行するおそれを持つもので、意思決定の迅速化と管理機能強化の強調というのは、市民と職員の下からの声の反映という観点を欠落させたものです。そもそも行政機構は、管理部門は少なくても市民直結部門は厚くする。そして、市民の声を反映させよくする。そして、職員が能率的な仕事ができるように絶えず民主的に改革していく必要があります。
次に 172号と 173号の給与改定に関する議案についてです。
本来、人間の実施と組合との妥結という形から見れば反対するものではありませんが、しかし、1人当たりの平均削減額10万 2,000円、合計5億円の大幅なカット、それが地域経済への影響、個人消費への影響を考えれば、反対せざるをない得ない中身です。地方公務員給与は地方公務員法によればまず生計費と、そして、国や他の自治体や民間を配慮して決められます。公務員の給与や労働条件は、生活者として生活を守り、労働者として市民への奉仕のために積極的に働く、これを保障する水準が求められます。今回の5億円の期末手当の削減は生活者として大変大きなマイナスであり、これが個人消費の落ち込みに追い打ちをかけるものになります。
また同時に、公務員の給与水準は、先に述べたように地域の平均的な水準の目安の役割を本来果たすもので、これが引き下げられれば、さらに地域の労働者の水準にもマイナスに働くという悪循環をもたらします。民間でのリストラや賃下げ、また、自営業者などの営業も大変厳しいという状況があって、そうしたことから公務員給与に対する市民感情というのは一定の理解ができる面がありますが、しかし、公務員給与の引き下げがさらに民間の引き下げにはね返る面もしっかり見ておく必要があります。
今大事なことは、この悪循環を食いとめ、力を合わせて暮らしを守る、この協力、協同を大きく広げることです。こうした立場から議員報酬等をカットする 174号には
賛成しますが、職員給与の大幅カットと、それが地域経済と市民の賃金水準にマイナスに影響を与える2本の議案には反対します。
なお、財源ではむだで不要不急の公共工事をしっかり削っていくという、そうした積極的な立場も絡めて、行財政の見直しを図ることを要望しながら反対討論を終わります。
34 ◯議長(
杉山三四郎君) 討論を打ち切り、採決します。
まず、第 154号議案平成11年度静岡市
一般会計補正予算(第4号)及び第 168号議案平成11年度静岡市
一般会計補正予算(第5号)の2件の議案を一括採決します。
これら2件の議案は、各
常任委員長の報告どおり、原案を可決することに
賛成の諸君は御起立願います。
〔
賛成者起立〕
35 ◯議長(
杉山三四郎君) 起立多数。よって、2件の議案は原案どおり可決しました。
次に、第 159号議案静岡市事務分掌条例の全部改正について、第 172号議案静岡市職員の給与に関する条例の一部改正について及び第 173号議案静岡市教職員の給与に関する条例の一部改正についての3件の議案を一括採決します。
これら3件の議案は、
総務委員長の報告どおり、原案を可決することに
賛成の諸君は御起立願います。
〔
賛成者起立〕
36 ◯議長(
杉山三四郎君) 起立多数。よって、本案は原案どおり可決しました。
次に、ただいま採決しました議案を除く18件の議案を一括採決します。
これら18件の議案は、各
常任委員長の報告どおり、原案を可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
37 ◯議長(
杉山三四郎君) 御異議ないものと認めます。よって、18件の議案は原案どおり可決しました。
─────────────────
日程第25 厚生請願第4号 介護保険制度
の改善を求める請願 外1件
38 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、日程第25、厚生請願第4号介護保険制度の改善を求める請願及び日程第26、厚生請願第5号静岡市学童保育の充実を求める請願の2件を一括議題とします。
厚生委員長の報告を願います。
……………………………………………
厚生請願審査報告書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
厚生委員長 小長井 由 雄
下記請願は、不採択と決定したので報告する。
記
第4号 介護保険制度の改善を求める請願
静岡市医療と福祉を良くする会代表
家本 誠
外1万 8,852名
紹介議員 山本明久、河本泰輔
委員会の意見 願意に沿いがたい。
……………………………………………
厚生請願審査報告書
平成11年12月8日
市議会議長 杉 山 三四郎 様
厚生委員長 小長井 由 雄
下記請願は、不採択と決定したので報告する。
記
第5号 静岡市学童保育の充実を求める請願
静岡市学童保育連絡協議会会長
竹本幸造
外4万 2,251名
紹介議員 石津耕三、佐野慶子、山本明久
委員会の意見 願意に沿いがたい。
……………………………………………
〔36番小長井由雄君登壇〕
39 ◯36番(小長井由雄君) ただいま議題となりました厚生請願第4号介護保険制度の改善を求める請願と厚生請願第5号静岡市学童保育の充実を求める請願について、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、介護保険制度の改善を求める請願は、介護保険制度の開始に伴い、生活困窮者のための保険料や利用料の減免措置を定め、利用者や家族の立場に立って施設や人材の充実を図り、さらには現在の静岡市の福祉サービスが後退することのないよう、高齢者を初めだれもが安心して暮らせるよう緊急に制度を改善されたいとの趣旨であります。
当局から、介護保険制度は社会全体で老人介護を支えるため、給付と負担の関係が明白な仕組みとするものである。低所得者等への保険料や利用料の負担軽減措置は既に国が制度として定めており、それ以上の本市独自の制度は考えていない。介護度の認定は、全国一律の訪問調査票と調査員の特記事項、主治医の意見書によって介護認定審査会が判定するものであり、他の要素が加味されるとはない。家族の状況等については、介護サービス計画作成時に反映させることができる。施設整備やホームヘルパー等の人材の確保については、今後民間業者の参入も計画されており、全体として需要に見合ったサービス提供体制の整備が行えると考えている。介護保険制度移行後においても現行の福祉サービスの水準が低下しないよう努めていく考えであり、自立と判定された方々を含め、新たな福祉サービスの創設についても、高齢者保健福祉計画の中で検討していきたいとの説明がありました。
委員から、10月から要介護認定の申請が始まり、認定審査会では1件当たり平均 6.6分の審査時間を要していると伺っているが、当初見込みの4分から5分程度より時間がかかっている。現在の24合議体の体制で処理が可能なのか。認定審査会委員から問題点等の指摘はあるかとの質問があり、当局より、
申請件数はおおむね見込みどおりの件数であり、介護認定審査会も順調に審査が進んでいる。各合議体の長による連絡会を開催し、審査会の進め方などについての情報交換を行う中で今後も円滑に審査が進められるとの意見があったとの答弁がありました。
次に、介護保険サービス提供の基盤整備について、11月1日現在で特別養護老人ホームの待機者が64人以上いたと伺っているが、今後新たに入所を希望する人たちを直ちに受け入れることができるのかとの質問があり、12月1日現在の待機者は48人である。その方々も本年度中には入所できる見込みであり、新たな相談者も緊急やむを得ない方には入所できる見込みであることを説明しているとの答弁がありました。
採決に当たり、生活困窮者の実態を考えると他都市でも取り組んでいるような静岡市独自の負担軽減措置が必要であり、一定の額の負担を強いるからには利用者が満足できる水準の施設等のサービスが提供されるよう十分な基盤整備が求められ、高齢者の立場に立った介護保険制度になるよう制度の改善が必要であるとの
賛成意見、また一方、介護保険は全国一律の制度であり、低所得者対策として保険料の減免や利用者負担軽減の措置が定められている。要介護度認定自体は、客観的に本人の状態に則した介護の手間に着目して判定されるものであり、家庭の環境等については介護サービス計画作成時に配慮されるべきであること、人材や施設については民間業者の参入により十分整備されると見込まれる。現行の福祉サービス水準の維持と介護保険関連施設以外の整備については高齢者保健福祉計画の中で検討されるべきものであるとの反対意見がありました。
採決の結果、厚生請願第4号は
賛成少数で採択しないことに決定したのであります。
次に、静岡市学童保育の充実を求める請願でありますが、改正された児童福祉法の中で学童保育が放課後健全育成事業として位置づけられたことを受け、放課後留守家庭になる子供たちに安全で豊かな生活の場を与え、保護者が安心して働くことができるよう、平日は午後5時30分までである保育時間の延長、トイレ、流し等の施設整備及び指導員の人件費を増額されたいとの趣旨であります。
当局より、指導員の配置時間は午後6時までであり、5時30分までの引き取りにおくれた児童はこの時間内で対応している。施設整備については今後も改善を進めていくよう考えており、現行で1日当たり4時間または6時間で配置しているパート指導員の待遇については、単に人件費の増額という観点のみではなく、指導体制及び責任体制の見直しという中で考慮していくべきものと考えているとの説明がありました。
採決に当たり委員より、学童保育の施設及び制度の整備が進んできた現在での保護者たちの思いは、発足当時の思いとは少しずつ変化してきているとの感触を受けている。指導員の人件費についても、学童保育のあり方という基本的問題に関連するものであり、この請願については継続審査としたいとの意見がありました。
また、保護者の就労状況が多様であり、より長時間の保育が求められている。また、そのような長時間にわたって子供たちが生活する場としての施設改善が必要である。さらに、指導員の業務実態に見合った人件費を確保し身分保障を行うべきである。学童保育は少子化対策の観点からも意義が大きく、より充実させるべきであるとの
賛成意見、また一方、現状でも状況により午後6時までの保育を行っており、個々の事例に応じて施設の改善にも対処されている。人件費の増額については、指導員の業務及び責任範囲等を含め児童クラブの全体的な体制を整備する中で検討される問題であり、単に金額のみを論ずるべきではないとの反対意見がありました。
採決の結果、厚生請願第5号は
賛成少数で採択しないことに決定したのであります。
以上、御報告申し上げます。
40 ◯議長(
杉山三四郎君) ただいまの委員長報告に対し質疑を許します。──質疑を打ち切り、討論を許します。
討論の通告があります。
まず、35番石津耕三君。
〔35番石津耕三君登壇〕
41 ◯35番(石津耕三君) ただいま上程しております厚生請願第5号静岡市学童保育の充実を求める請願につきまして、民主党議員団、市民自治福祉クラブ、共産党市議団の3会派を代表しまして
賛成討論をいたします。
この学童保育につきましては、昨年4月より施行された新しい児童福祉法の中で放課後児童健全育成事業として位置づけられ、法制化されたものであることは御案内のとおりであります。制度制定の意図しているところは、近年、少子化の進行、夫婦共働き家庭の一般化、家庭や地域の子育て機能の低下等、児童を取り巻く環境が変化しており、児童をめぐる問題の複雑化、多様化に適切に対応することが困難になってきていることから、児童福祉法を改正し、児童家庭福祉制度を見直して、質の高い子育て支援の制度として再構築を図ったものであります。
昨年4月1日の法の施行に伴い、4月9日付で厚生省児童家庭局長名で放課後児童健全育成事業実施要領が、各都道府県知事、政令指定市長とともに中核市市長あてに出されております。それによりますと、運営に関しては、利用する放課後児童の健全な育成が図られるよう衛生及び安全が確保された設備を備える等により適切な遊び及び生活の場を与えて実施しなければならないと規定されております。また、本事業を行う他の者との相互連携、放課後児童及びその家庭からの相談等、地域の実情に応じた積極的な支援を行うように努めなければならないとも書かれております。法制化される前の状況を顧みますと、戦前にも神戸市や東京などで学童の保育がなされていた例があるそうですが、戦後、1950年代に東京や大阪を中心に公立保育園や私立児童館で学童保育が始まりました。その後、学童保育の必要性を受けた文部省で留守家庭児童会補助事業あるいは校庭開放事業として扱われ、1976年、厚生省が都市児童健全育成事業として児童育成クラブの創設を図り、これが実質的な学童保育への国庫補助の始まりとされております。
今回請願のありました静岡市学童保育連絡協議会、これの全国組織であります全国連絡協議会では、1973年に国の制度化を求める国会請願を行って以来、学童保育の法的な制度化を求める運動を展開してきたわけでありますが、社会環境、児童を取り巻く環境の変化の中で、昨年4月よりの法制度化に至りました。
さて、1999年、本年5月現在の全国の学童保育数を見てみますと、1万 231カ所を数え、法制化されたこの1年の間に 604カ所の増加を見ております。それでも全国の小学校の数に比べて42.1%の設置率にしかすぎません。静岡県を見てみますと、 214カ所で、小学校数に比例し、設置率は38.7%であります。東京都の85.3%、大阪府の77.9%、埼玉県の70%などに比較し、まだまだの感があります。静岡県は全国でいうと22番目と真ん中辺ではありますが、全国平均よりは下回っております。
静岡市におきましても放課後児童クラブの名称で1995年から公設の学童保育が開始され、現在、公設17か所、民間8カ所の計25カ所が設置されております。今年度の設置計画は8カ所、平成12年度までには計30カ所の公設の学童保育所が設置される予定になっており、約50%の設置率がその時点で確保されることになっております。
ハード面につきましては、このように児童保育所の増設を図るとともに、先ほど申しました厚生省の実施要領でも義務として規定されているように、衛生及び安全が確保された設備を備えることが求められております。市当局の御努力により改善されたところもありますが、まだまだこれで十分であるところまでは至っておりません。学校の余裕教室を利用する場合、小学校1年生などはまだまだ身体的に未発達であり、この子供たちが毎日使用するトイレ、水道施設は、使い勝手の面で重要な問題です。冬場においては、暗い中を外トイレに1人で行くなど相当な勇気を必要とするものであり、安全面を考慮すると最低でも照明設備は必要なものと言えるのではないでしょうか。また、食器類の洗いや片づけにおいては水道施設、台所の高さや数なども十分に考慮したものであることが必要であると考えます。
学童保育は学校教育の延長ではありません。放課後と名前がついているのでどうも学校教育の延長と考えられている節があります。ましてや、同じ学校の余裕教室を利用している場合など、特にそう勘違いされやすい面を持っていると言えます。また、当初、文部省が補助対象事業としていた名残からとも言えるかと思いますが、学校教育と明確に区別しなければなりません。再確認の意味から活動内容について先ほど申しました実施要領に書かれていることを読みますと、本事業に次の活動を行うものとすると以下の5点について規定されております。放課後児童の健康管理、安全確保、情緒の安定、これが1点。2点目に、遊びの活動への意欲と態度の形成。3点目に、遊びを通しての自主性、社会性、創造性を培うこと。4点目に、放課後児童の遊びの活動状況の把握と家庭への連絡。5点目に、家庭や地域での遊びの
環境づくりへの支援。その他、放課後児童の健全育成上必要な活動となっております。これら活動を遂行していくために、こども家庭課の果たす役割、あるいは委託されています社会福祉協議会の果たす役割と同時に、というよりも、保育所の中で直接児童と接し、これらの活動を進めていく上で指導員に求められる責任と労働は相当なものであり、指導員の役割として、生命を守る、自立の維持、生活援助、人間関係を築く、豊かな生活内容の保障が求められ、専門的な知識と情熱と体力が必要であることは、私が申すまでもなく御理解いただけるものと思います。
子供を健全に育成するために教育面からも福祉面からも専門性を要求されるこの指導員の社会的な地位、身分の保障、待遇については、残念ながら十分とは言えません。とりわけ給料については、1995年、公設児童クラブの創設時、時間単価 850円が決められ、その後3年を経過して56円のアップで 896円。賞与として年間50日では、労働対価として適切なものかどうか大変な疑問を感じております。十分ではない中で指導員の皆さんも大変な御努力をなされているわけですが、残念ながら全国的にはこの4年間で半数の指導員の方がやめられるというふうにも伺っております。今後、指導及び責任の範囲を見直していくとの当局のお考えではありますが、できることから早急に改善を図っていくことが指導員の社会的地位の向上、身分の保障、待遇改善のために必要であると考えます。少なくとも仕事に見合った労働対価だけでも早急に見直すことが必要ではないでしょうか。
少子化が言われております。1998年の合計特殊出生率は1.38で過去最低となりました。ますます少子化の方向であります。安心して子供を生み育てるための
環境づくり、このための施策がますます重要なものとなってきております。
また、男女共同参画社会を推進するためのさまざまな施策も推し進められております。総務庁の1997年労働力調査によりますと、女性の労働力人口は 2,760万人、そのうち雇用労働者数は 2,127万人となっております。そして、小学校低学年の児童がいる家庭の48%、高学年の児童のいる家庭の54.4%、小学校全体では 390万人の子供の母親が仕事を持って働いているという調査結果が出ております。少子化による労働力人口の絶対数の減少とともに、高学歴社会の中で若者が就業する年代が上昇し、必然的に労働力人口が減少する中で、労働力としての女性の役割は今後ますます重要となり、社会の一員として、また、男性と同様の納税者としての役割を持つことになり、その労働を保障していくための施策としての学童保育の役割も重要なものとなります。
1998年12月、昨年、総理大臣が主催する少子化への対応を考える有識者会議が提言を発表し、この提言の中で学童保育は需要の多いサービスとして取り上げられ、次の点が早急に検討し実施すべきものされております。その中で、放課後児童クラブの対象年齢の拡大、事業実施時間、期間の拡充、実施箇所の増、生活空間の改善、指導員に係る資格制度の創設等、昼間保護者のいない家庭の小学生に対する支援の充実が書かれております。静岡市の場合、午後5時30分がお迎え時間となっております。現在、働く環境が大変厳しい状況の中で、やはりこの5時というのはきついと言わざるを得ません。5時ちょうどに勤務時間が終わるところばかりではありません。職場から学童保育所が近い人ばかりでもありません。やはり、対象時間の延長により対応していただかなくてはなりません。指導員の勤務時間が午後6時までだから実質6時までの延長がされているのではないかという議論もありますが、先ほど事業活動の指導員の役割の中で申しましたように、指導員は退所時間の後にさまざまな業務を行っていかなければなりません。そのために5時半までにお迎えに来るようになっており、6時までの間にその業務を遂行するように時間設定がなされているわけですから、その時間を保障するためにも保育時間の延長がどうしても必要となります。民間の学童保育所では既に6時半までの延長を決めたところもあるそうであう。共働き、母子家庭、父子家庭の保護者の労働を保障することと指導員の業務を保障することの両面から、ぜひ考えていただきたいと思います。
今回の請願につきましては、現行の学童保育について、以上説明しました長時間保育、施設整備の充実、指導員の人件費の増額、この3点の要求がなされております。就学前の保育所──一般の保育所ですね──これにつきましては法制化も先行し、制度上も整備され法的な責任も財政措置もなされてきております。学童保育につきましては、昨年やっと法制化されスタートしたばかりであり、まだまだこれから制度を初めあらゆる面で充実を図っていかなければなりません。本市の財政運営も大変厳しいことは承知しておりますが、現状を考えた場合、財政措置を含めこれだけは早急に改善願いたいというものであります。まだまだハード面でもソフト面でも、これから国においても、県また本市においてもさまざまな施策を取り入れ、充実を図っていかれるものと期待はしておりますが、それを手をこまねいて見ているだけでなく、それらの施策の早期導入を当局に求め理解を促すことが、市民の代表である議会議員の役割の1つであります。
子供たちが、ただいまと明るく元気な声で帰ってこられるような安全で安心できる児童クラブ、学童保育所が実現できるよう、議員の皆様の一人一人に訴え、本請願に御同意いただけますこと切に願い、
賛成討論といたします。
42 ◯議長(
杉山三四郎君) 暫時休憩いたします。
午前11時57分休憩
─────────────────
午後1時再開
43 ◯議長(
杉山三四郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次は、11番鈴木節子さん。
〔11番鈴木節子君登壇〕
44 ◯11番(鈴木節子君) 厚生請願第4号介護保険制度の改善を求める請願に対する
賛成討論を行います。
政府は介護保険見直しの特別対策を講じていますが、内容は65歳以上の保険料の徴収凍結が中心で、もっともおくれている基盤整備をどう進めるのか、低所得者が制度から排除されない制度上の措置をどうするかなどの問題について、具体的、積極的な改善策がないなどの問題を持ったものです。
まず、請願の高過ぎる保険料、利用料についてです。政府の介護保険見直しの特別対策で一時は凍結あるいは半額になったとしても、その解除後は、この保険料が丸々かぶさってきます。これが高齢者の生活実態に照らしてどうかという真剣な吟味が必要だと思います。高齢者全体の49%、約3万 9,000人は、住民税非課税の方です。お年寄りからは、わずかな年金から月 3,000円以上もの保険料を取られたら生活していかれない、認定を受けても利用料が気になりサービスを受けるつもりはないという深刻な声が聞かれます。このままでは低所得者層が負担に耐え切れず保険から排除される危険があります。住民税非課税の低所得者から保険料を徴収すること自体の是非を真剣に考えるべきではないでしょうか。
住民税が非課税という基本は、最低生活費には課税してはならないということから来ています。請願で求められているように、高齢者の生活実態に照らして保険料、利用料の減免制度をつくり、だれもが安心して介護が受けられるようにすべきです。
次に、認定についてです。10月より行われている認定で24%の方が介護度が変更されています。変更の主な理由は、特記事項や主治医意見書の記載内容によって1次判定では反映しにくい病気や痴呆による介護の手間の状況が確認されたことによるというものです。このように主治医意見書、特記事項は重要な役割を果たすものであり、さらに重視すべきです。審査時間は平均 6.6分かかっており、当初の予定 4.5分を大幅に超えています。お年寄りの置かれている生活実態を総合的に判断しようとすれば、時間も体制もより充実させる必要がありますし、家族の状況も考慮しなければなりません。
次に、基盤整備についてです。ホームヘルパーの利用はふえているのに対し高齢者保健福祉計画のヘルパー進捗率6割という状況です。山間地などは特にヘルパーの確保が求められていますが、その分を民間参入に委ね、それで十分やっていけると言うには根拠がありません。また、特養ホームの待機者が常時60人以上という現状です。老人保健施設、療養型病床群など、特養があいていないためやむなく入っている方もいらっしゃいます。また、申請に至らなくとも希望しているお年寄りは、この倍に及ぶと思われ、来春50床ふやされますが、希望を満たすにはまだ不十分と言わざるを得ません。保険料徴収凍結期間中にこそ、求められている基盤整備をしっかり整え、今以上のサービスを提供すべきです。
最後に、現行サービスの継続についてです。自立と判定されても、ひとり暮らしなので不安、調理することができない、腰が痛くて重いものが持てないなど、生活において不自由を強いられているお年寄りは多くいらっしゃいます。当市は現行の食事サービス、緊急通報サービス、紙おむつ支給など継続を含め検討中。また、自立となった人への介護予防支援、新たなサービスなどを行うとのことです。高齢者の実情に合わせて現行サービスの継続、充実は積極的に進めるべきです。
また、介護福祉金は家族が自宅で高齢者を支えるという社会的使命を支えるものです。市当局も家族介護者に対する励ましであると認めており、この介護福祉金の役割は重要で、継続すべきです。
以上、介護保険制度の改善を求める請願に
賛成の立場で討論といたします。
45 ◯議長(
杉山三四郎君) 討論を打ち切り、採決します。
まず、厚生請願第4号介護保険制度の改善を求める請願を採決します。
本請願の厚生委員長の報告は不採択でありますが、採択することの可否について採決します。
本請願を採択することに
賛成の諸君は御起立願います。
〔
賛成者起立〕
46 ◯議長(
杉山三四郎君) 起立少数。よって、本請願は採択しないことに決定しました。
次に、厚生請願第5号静岡市学童保育の充実を求める請願を採決します。
本請願の厚生委員長の報告は不採択でありますが、採択することの可否について採決します。
本請願を採択することに
賛成の諸君は御起立願います。
〔
賛成者起立〕
47 ◯議長(
杉山三四郎君) 起立少数。よって、本請願は採択しないことに決定しました。
─────────────────
48 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、お諮りします。
渡辺正直君他44名から提出されました発議第26号介護保険制度見直しに関する意見書案から発議第28号新ガイドライン関連法の発動に関する意見書案まで3件を日程に追加し、順次議題とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
49 ◯議長(
杉山三四郎君) 御異議ないものと認めます。よって、これら3件を日程に追加し、順次議題とします。
─────────────────
発議第26号 介護保険制度見直しに関する
意見書案
50 ◯議長(
杉山三四郎君) まず、発議第26号介護保険制度見直しに関する意見書案を議題とします。
発議案を書記に朗読させます。
〔篠沢議会事務局次長朗読〕
……………………………………………
発議第26号
介護保険制度見直しに関する意見書案
上記の議案を下記のとおり提出する。
平成11年12月14日
提 出 者
市議会議員 渡 辺 正 直
外44名(全員)
……………………………………………
介護保険制度見直しに関する意見書
介護保険制度は、2000年4月の実施まであと数か月と迫ってきた。そのような状況の中で政府は保険料徴収の一部凍結や、家族介護への現金支給といった方針を打ち出してきたが、国の準備段階での遅れにより、地方自治体や民間サービス事業者の準備遅延を招いており、市民の間に混乱や不安感が広がってきたことも大きな問題である。
今、政府に求められているのは、現場に苦労している地方自治体と保険料を負担して介護サービスを受ける住民の立場に立って、介護保険制度の円滑な導入と充分な基盤整備を早急に進めることである。
よって政府は、介護保険制度の円滑な導入と、充分な基盤整備を早急に進めるとともに、地方自治体に新たな財政負担を負わせることのないよう強く要望する。
以上、
地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
……………………………………………
51 ◯議長(
杉山三四郎君) 本案は、全員の発議でありますので、議会運営委員会規約により説明、質疑、委員会付託及び討論を省略することにします。
直ちに採決します。
本案は、原案どおり可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
52 ◯議長(
杉山三四郎君) 御異議ないものと認めます。よって、本案は原案どおり可決しました。
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発議第27号 原子力政策に関する意見書案
外1件
53 ◯議長(
杉山三四郎君) 次に、発議第27号原子力政策に関する意見書案及び発議第28号新ガイドライン関連法の発動に関する意見書案の2件を一括議題とします。
……………………………………………
発議第27号
原子力政策に関する意見書案
上記の議案を下記のとおり提出する。
平成11年12月14日
提 出 者
市議会議員 山 本 明 久
同 鈴 木 節 子
同 河 本 泰 輔
……………………………………………
原子力政策に関する意見書
9月30日、東海村にあるウラン核燃料加工施設で我が国初の臨界事故が発生し、JCO社員が被曝し、住民に放射線による被曝者がでるという重大事態となった。
この事故の最大の問題は、大量の核燃料物質を扱う事業所でありながら、臨界事故を想定していなかったことから、臨界事故を防止する装置も、未臨界に導く装置もなく、違法作業を行う安全管理の実態を見逃していたことにある。同時に、こうした事業所を許可してきた政府の安全規則の内容と体制に最も重大な責任がある。国民に大量の被害者を出すおそれのある原子力事故を二度と起こしてはならない。
よって政府は、安全審査を見直し、原子力の安全体制を確立するため独立した十分なスタッフを持つ審査体制をつくり、防災体制の確立を行うよう強く要望する。原子力安全委員会にその役割を果たさせるなら、推進部署と明確に切り離し、独自の体制とすること。
以上、
地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
……………………………………………
発議第28号
新ガイドライン関連法の発動に関する意見
書案
上記の議案を下記のとおり提出する。
平成11年12月14日
提 出 者
市議会議員 山 本 明 久
同 鈴 木 節 子
同 河 本 泰 輔
……………………………………………
新ガイドライン関連法の発動に関する意見書
新ガイドライン関連法は、地方自治体に空港、港湾施設の使用や物資の輸送、給水、公立病院への患者受け入れなどの協力を求めることができるとしている。協力の内容いかんによっては住民生活や地域経済活動に少なからぬ影響を及ぼすことが懸念されるとともに、地域住民の生命と安全に重大なかかわりを持つものである。また、地方自治体がこれに対し拒否することも考えられる。
よって政府は、新ガイドライン関連法の発動には慎重を期するよう強く要望する。
以上、
地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
……………………………………………
54 ◯議長(
杉山三四郎君) 提出者を代表して、鈴木節子さんから説明願います。
〔11番鈴木節子君登壇〕
55 ◯11番(鈴木節子君) 私は、日本共産党市会議員団を代表して、発議27号、28号の提案説明をいたします。
まず、原子力政策に関する意見書について述べます。
9月30日、茨城県東海村にある核燃料工場で起きた事故は、重症者を含む従業員と近隣住民への被曝者が出るという我が国初の臨界事故であり、原子力災害史上最悪のものとなりました。
事故発生後、住民約10万 7,000世帯に対する屋内退避、また、学校の休校や図書館の閉館、交通機関の運休、各種の営業停止、農作物への被害など、周辺住民の間には大きな不安、恐怖とともに、生活の上で重大な困難を生み出しました。
この事故の最大の問題は、大量の核燃料物質を扱う事業所でありながら臨界事故を想定していなかったことから、臨界事故を防止する装置も未臨界に導く装置もなく、従業員を被曝から守る遠隔操作などの備えられておらず、また、違法作業を行う安全管理の実態を見逃していたことにあります。
原子力安全委員会の核燃料施設安全審査基本指針には、技術的に見て想定されるいかなる場合でも臨界を防止する対策が講じられていること、誤操作等により臨界事故が発生するおそれのある核燃料施設においては万一の臨界事故に対する適切な対策が講じられていることと定められています。にもかかわらず、違反した操業のチェックができなかった政府の責任は重大です。世界の多くの国では、原子力の安全のための仕事は原子力発電を推進する行政部門とは切り離されています。日本では、原子力施設を設置する認可の権限も、原子炉は通産省、再処理は科学技術庁というように、すべて原子力の研究や開発を進めている推進部門が持っています。規制の仕事が原子力発電を推進する部門のいわば副業として扱われているわけで、これでは国民が信頼できる安全行政が成り立つはずはありません。
現在、推進部門から独立した形になっているのは原子力安全委員会だけですが、その権限は極めて弱いもので、原子力の施設や事業の認可についても補助的な権限しか与えられていません。さらにこの委員会は、人事面でも技術面でもそれに必要な体制を持っていません。
アメリカの原子力規制委員会は 3,000人を超える専門のスタッフを持って、原子力発電のすべての過程に責任を負う仕事をしています。ところが、日本の原子力安全委員会では安全委員の5人がようやく99年度から常勤体制がとられ、専従者は事務職の職員18人にとどまるという極めて貧しい体制にあります。日本は世界でも有数の原子力大国となりましたが、安全確保の体制はおくれた状態のままです。
国民に大量の被害者を出すおそれのある原子力事故を二度と起こさないためにも、政府は防災体制の確立を行い、安全審査の見直し、原子力の安全行政を推進行政と切り離し、安全確保のための独立した規制機関を確立し、施設や事業の認可、運転の点検、事故時の調査など、安全行政に必要な権限をこの機関に集中することが求められています。
また、専従者を中心とした安全審査、安全行政の体制を確立し、質、量とともに十分な専門的スタッフをそこに配置することです。原子力安全委員会にその役割を果たさせるなら、推進部門と明確に切り離し、独自の体制とすることを求めます。
以上の趣旨の意見書に賛同されますように訴えるものです。
次に、新ガイドライン関連法の発動に関する意見書の提案説明を行います。
新ガイドライン関連法は、地方自治体や民間に港湾や空港施設の提供、物資の提供、物資の輸送、給水、医療機関への患者の受け入れなど広範囲にわたって協力を求めることができるとしています。日本の平和と安全に影響を及ぼす事態なのだから協力は当然、要件を満たした許可申請を議会が反対しているからと許可しなければ法令違反という政府答弁が示すとおり、一たん周辺事態となれば、自治体と民間の動員は事実上の強制になり、国民の生活と権利が脅かされることは明らかです。
米軍基地を持つ14の都道府県知事連絡協議会は、緊急要請で自治体協力の内容、手続、期間など何ら規定せず、すべて政府に白紙委任することへの重大な懸念を訴えています。また、自治体関係者からは、港は自治体の管理施設であり、住民への危険や地域経済への影響を考慮するのは当然のことである。住民の代表である議会の決議まで無視するとなれば、地方自治も否定と住民には思われ、理解は得られないなどという声も挙がっています。自治体の長が議会や住民の意思に基づいて米軍への戦争協力を拒否することができるのは、憲法が定めた地方自治の本旨から言って当然のことです。協力の内容いかんによっては住民生活や地域経済に少なからぬ影響を及ぼすことが懸念されるという地方議会での意見書は、既に 273上がっています。
また、輸送の分野を担わされる民間の陸、海、空、港湾の労働者が、その立場を超えて共同し、国民の先頭に立って大きな反対の声を挙げており、日本の船員は、砲丸の飛び交う戦場の海に二度と再び動員されることを断固として拒否すると述べています。よって政府に対し、新ガイドライン関連法の発動には慎重を期するよう強く要望する意見書に賛同されますように、心より訴えて説明を終わります。
56 ◯議長(
杉山三四郎君) 質疑を許します。──質疑を打ち切ります。
お諮りします。
これら2件の意見書案は、委員会付託を省略することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
57 ◯議長(
杉山三四郎君) 御異議ないものと認めます。よって、これら2件の意見書案は、委員会付託を省略することに決定しました。
討論を許します。──討論を打ち切り、採決します。
まず、発議第27号原子力政策に関する意見書案を採決します。
本案は、原案どおり可決することに
賛成の諸君は御起立願います。
〔
賛成者起立〕
58 ◯議長(
杉山三四郎君) 起立少数。よって、本案は否決されました。
次に、発議第28号新ガイドライン関連法の発動に関する意見書案を採決します。
本案は、原案どおり可決することに
賛成の諸君は御起立願います。
〔
賛成者起立〕
59 ◯議長(
杉山三四郎君) 起立少数。よって、本案は否決されました。
─────────────────
60 ◯議長(
杉山三四郎君) 以上で、本日の日程はすべて終了しました。
市長から発言を求められておりますので、これを許します。
〔市長小嶋善吉君登壇〕
61 ◯市長(小嶋善吉君) 第5回市議会定例会の閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
ただいまは、平成10年度
一般会計外12の特別会計の決算の認定並びに平成11年度
一般会計補正予算を初めとする諸議案につきまして、いずれも原案どおり可決をいただきまして、まことにありがとうございました。
特に、今議会におきましては、新たな行政ニーズへの対応と行政効果のより一層の向上を図るための事務分掌条例の全部改正のほか、景気の低迷が長引く中で国が打ち出した経済新生対策を受け、本市といたしましても地域経済の早期活性化のため追加補正予算を計上し取り組んだところであります。
また、人事院勧告に合わせ市職員及び市議会委員の給与等に関する条例の一部改正などにつきましては、厳しい社会経済情勢の中、議員各位の御理解を賜ったところであります。
行財政の運営に当たりましては、この厳しい財政状況を十分認識をし、健全財政を基本に私を初め職員一同最大限の努力をしてまいる所存であります。今後とも市政の運営に一層の御理解と御協力を賜りますようお願いをいたしまして、ごあいさつとさせていただきます。
ありがとうございました。
─────────────────
62 ◯議長(
杉山三四郎君) 以上で会議を閉じ、第5回市議会定例会を閉会します。
平成11年12月14日
午後1時20分閉会
─────────────────
会議録署名議員
議 長 杉 山 三四郎
議 員 若 林 章 司
同 石 津 耕 三
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